迷惑電話の中でも、特にそれをする当人に悪意があるのが、イタズラ電話です。その悪意にも段階があって、軽いイタズラ気分のものから、殺したいほど憎しみにかられたものまで様々です。悪意が強ければ強いほど、迷惑電話の回数も頻繁になっていきます。そのイタズラ電話の常套手段が無言電話です。

無言電話を受けたことがありますか? ものすごく気味が悪いし、何度もかかってくると精神的に参ってきます。ボクの高校時代の女友達に聞いた話ですが、ある時から、毎晩同じ時間に無言電話が数回かかってきたそうです。何を聞いても、時には怒鳴ったりしてもウンともスンとも言わず、ただバックにテレビの音や、音楽が流れていました。時々、息をするかすかな呼吸音が交じったので、誰かが受話器を持っているのは分かったそうです。

その無言電話は一ヶ月くらい続き、ある晩からパタリと止みました。犯人候補が頭の中に数人浮かんだそうですが、結局誰が犯人なのか分かりませんでした。その女の子がターゲットだったのかさえ分かりません。終始無言をつらぬいたそうです。その子の家族はアパートで生活していたから、彼女だけでなく、家族まで精神的に追い詰められていったそうです。彼女は今でも「電話の呼び出しコールが鳴ると気分が滅入る」と言って、携帯電話などはずっとマナーモードにしているそうです。

そのほかにも、悪質な無言電話の事例はあとを絶ちません。警察が介入した事件なんかも、時々テレビや新聞の報道で見たり聞いたりします。なぜ、そんなに悪質な無言電話が増えていくのでしょうか? 原因の多くは、友情や愛情の崩壊にあります。「可愛さ余って憎さ百倍」なんて言葉もありますが、多くの悪質な無言電話の事例は、これを地で行っています。また、嫉妬が絡んだものやちょっとした行き違いや誤解が、ひどい事件にまで発展することもあります。時には歪んだ愛情の裏返しが、無言電話をかけさせる動機になったりします。妄想が激しいというのか、思い込みが強すぎる人間は本当に怖いです。

■無言電話5万回!?
東京で起きた事件ですが、人材派遣会社を経営するある女社長は、長く交友のある友人の夫婦の家に、約5万回以上の無言電話をかけました。その女社長は逮捕されるまでの約2年間、深夜から明け方にかけて、多い時で約400回の無言電話をかけました。相手の友人夫婦は不眠症に陥り、電話の音に敏感になる、反応性うつ状態になりました。奥さんの方は生理不順にもなったそうです。彼女にそんな行動をとらせた原因は、病気や仕事などのことで相談に行き、「病気を理由に仕事から逃げてはダメ。そもそも婦人病の原因は彼氏。あんな遊び人とは付き合わない方がいい」とアドバイスされ、それを「冷たくあしらわれた」、と思ったからだとか。この言葉を信じるなら、まさに逆恨みです。



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